家感
高齢者の施設に行くと、いつも気になることがあった。
「この場所で最期を迎えたいだろうか?」
どれだけいいデザインの建築の中でもそれを感じてました。
建築のデザインの良し悪しとは別のところで。
「家感」
綺麗な建築、でも今まで住んでいた家とはちがう。
記憶の継承は、建築での大きなテーマだけれども、大体は2つ、大きな視点からの継承だったり、例えば、その地域の環境だとか、あるいは、設計者のフィルターを通しての継承だったりする。そこの読み取りや選択に作品性を見出したいからだろう。
でも、きめ細やかな視点からの、各個人の記憶の継承を丹念に行うことでしか、その人にとっての家感は出ない。
家感の欠如が高齢者の施設に対する違和感だった。
一般の住宅でも家感は大事。
記憶の継承を全くしない家づくりが大半だろう。
「記憶の継承」からくる家感を問い直すと新しい住宅デザインの可能性があるかもしれない。
ただ、アレグザンダーのパタン・ランゲージは設計者のフィルターを通し過ぎるので、ちがう何かが必要になる・・・。
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