住めば都は違和感を感じない

何かの問題や課題があり、それに対して建築のデザインで回答していく、これが建築の設計の本質だと考えています。もちろん、無理矢理に問題や課題をつくり出す必要はないですが、必ずといっていい程、問題や課題が存在するものです。

そして、家であれば、その問題や課題は、そこに住む人特有の問題や課題である場合が多い。だから、その問題や課題を建築のデザインで解決していけば、自然とそこに住む人にとって最適な建築のデザインが生まれ、住んでいて気持ちいい家になる。

だから、家に無理矢理、自分を合わせなくてもよくなる。案外、自分を合わせて住んでいて、それは慣れてくると違和感を感じなくなり、「住めば都」となるかもしれないけれど、スーツで例えたら、オーダーメイドのスーツの着心地の良さにはかなわないでしょう。

それに「住めば都」状態におちいると違和感を感じないから、課題や問題にも自分では気づかなくなる。設計のプロセスで問題や課題を意識してみるだけでも、今後の日常や暮らしを考える上で価値のあることだと思います。

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