窓はつなぐもの
何とかの窓や何とかの窓口のように「窓」という言葉は外界とのつながりを含意する。建築においては「窓」というと、光や風や熱を取り入れるためにあるものとされるが、設計時にはやはり「つながり」を強く意識する。
窓はどこにあり、それがどのぐらいの大きさかによって、「つながり」を自由にコントロールしている。
例えば、リビングでテラスに面して窓を設けようとした時、その窓の幅が大きくて、高さも床から天井近くまであれば、窓を開け放して、リビングとテラスを、室内と屋外を1つのつながりとして考えようとする設計の意図が見られるし、大きさが小さい窓をいくつも並べていたら、プライバシーに配慮して、室内と屋外のつながりを制限しているのか、あるいは、外の景色を額縁のある絵のように室内で見せようとしているのかなとも、それもひとつのつながり方になる。
窓をつながりとしてみていくと、空間と空間のつながり、そのつながりの基点は人で、そうすると、窓は人と人をつなげるために存在しているものだとわかる。