原風景合成装置
たまっていく風景が重なり合って、前後左右、時系列がごちゃごちゃになって合成され、記憶も微妙に都合よく書き換えられたり、心に浮かぶ風景はいつも何かと紐づいている。
それを心象風景とか、原風景とかいうのだろうか。
よく原風景が建築に与える影響を聴く。原風景というと、子供の頃の記憶であることも多いだろうが、原風景というと、その時点で答えの範囲が決まっているように思う。
きっとその答えの範囲はその時代その時代で違うだろうが、大概は郷愁を誘うものが期待されるので、その時代に合わせて無意識に書き換えられているのだろう。
だから、もしかしたら原風景など存在せず、あるのはその時代に合わせたフィルターか合成装置かもしれない。