過去と現在の同居
時間は重なり合うことができるのか、とかんがえてしまう。過去と現在とは時間でつながっているけれど、建築では分断されることが多い。リノベーションなどにより、全てが解体されない場合も増えたけれども、またまだスクラップアンドビルドが多い。
過去の時間を記憶に変換し、新しい建築にいかすことはよくみられる。端的にいえば、記憶をモノにうつし、そのモノをデザインのパーツにしてしまう。それは視覚的にわかりやすく、時間を途切れさすことなくつなげようとする意図もよくわかり、過去と現在が重なり合い同居できる。
ただ、時間という目に見えないモノを見えるようにすることで、様々な解釈ができる多様性をもひとつだけに具体化してしまっているようにもおもえる。もう少し解釈の余地を残した時間の重なり合いを目指したい。